【身体、サビてませんか?】あなたをジワジワ老けさせる「活性酸素」の正体!!
「最近、なんだか体調が良くないな~」
「抗酸化作用って聞いたことあるけど、なんだっけ?」
「シミやシワが気になる」
先日、「コレステロール」との良い付き合い方を紹介しました。その際に、結局大事なのは「活性酸素を減らすこと」だとお伝えしました。
(興味のある方は、ぜひ以下をご覧ください)
そこで今回は、
これらの3点をご紹介したいと思います。
■この記事のポイント
- 活性酸素はからだの免疫機能を支える大事な物質だが
- 活性酸素が増えすぎると、酸化ストレスが溜まってしまう
- 酸化ストレスが溜まると、色んな病気の引き金になる
- 酸化ストレスを溜めないために、抗酸化機能を高めることが大事
活性酸素ってなに?
「活性酸素」とは、呼吸で体内に取り込まれた酸素の一部が、通常の状態よりも活性化されて、体内の様々な物質を酸化させやすい状態の酸素です。
人間を含めた哺乳類は、取り込んだ酸素の数%が活性酸素に変化する、と考えられています。
活性酸素は殺菌力が強く、体内では細菌やウイルスを撃退する役割をしていますが、数が増えすぎると、正常な細胞や遺伝子を攻撃(酸化)してしまう、という性質を持ちます。
活性酸素は白血球のパートナー
悪者扱いされがちな活性酸素ですが、実は免疫機能において、非常に重要な役割を持っています。
免疫と言えば白血球と思いがちですが、実はこの白血球は活性酸素と手を組んで、活性酸素の毒を武器に、体内に入ってきた敵と戦っているのです。
なので、「活性酸素は適量が大事」、このことを覚えておきましょう!
活性酸素が増えすぎるとどうなる?
活性酸素は、体内で常に作られていますが、増え続けることはありません。
それは、人間のからだには、活性酸素から体内の物質を守る、抗酸化機能を備えているからです。
抗酸化機能により、発生した活性酸素を除去したり、ダメージを受けた細胞の修復や再生が行われています。
通常、活性酸素と抗酸化機能はバランスしている状態ですが、何らかの原因で活性酸素が増えたり、抗酸化機能が低下すると、そのバランスが崩れてしまいます。
バランスが崩れて、活性酸素の悪影響で細胞が傷ついてしまうことを、「酸化ストレス」と呼んでいます。
この酸化ストレスの増加が、「老化やがん、しわ、しみ、糖尿病や脂質異常症、動脈硬化などの生活習慣病」の原因だと考えられています。
酸化ストレスの影響は?
酸化ストレスは体内の様々な場所で発生します。
酸化ストレスが高い状態が続くと、細胞内のDNAやたんぱく質、脂質、糖質など、からだを構成するあらゆる物質が酸化されていきます。
老化を促進
年をとると誰でも、シワや白髪が増えますよね。
また、集中力が落ちたり、疲れやすくなったりする方も多いと思います。いわゆる「老化」と呼ばれる症状ですね。
老化が進む原因の一つが、酸化ストレスだと言われています。
見た目が実年齢よりかなり若く見える人っていますよね?このような人は、酸化ストレスの度合いが低いと考えられます。
つまり、見た目を若くしたかったら、酸化ストレスを抑えましょう!ということです。
さらに、人間に備わっている抗酸化機能は、20代をピークに加齢によって徐々に低下していき、40歳代から急激にその働きが衰えることが分かっています。
そのため、早いうちから意識的に抗酸化機能を高めておくことがとても重要になってきます。
病気になるリスクが高まる
これまでの研究により、様々な病気において、酸化ストレスで変化した物質が、体内の発症した箇所に蓄積していることが分かってきたようです。
例えば糖尿病では、酸化された糖とたんぱく質が結合し、異常な糖化たんぱく質が増えていることが分かっています。
また、動脈硬化が進行している血管では、酸化された脂質が蓄積し、血管が狭くなることで、血液が流れにくくなっています。
さらに、アルツハイマー病やパーキンソン病など、高齢者に多く見られる脳疾患においても、酸化したたんぱく質などが脳内に蓄積していることが分かっています。
そして、酸化ストレスによってダメージを受けた細胞は、やがて「がん」になります。
酸化ストレスを減らすには?
酸化ストレスを放置すると、かなり危険なことが分かりました。
「じゃあどうしたらいいの?」ということで、なるべく酸化ストレスの蓄積を抑えるために、以下の方法をご紹介します。
- 必要以上に活性酸素を発生させない
- 抗酸化機能(抗酸化力)を高める
ここに挙げる方法は一般的に言われている方法であり、本記事でその効果を保証するものではありません。
それぞれの方法をご自身で試していただき、自分のからだに合うかどうか、各自ご判断いただければと思います。
抗酸化成分を体内に取り込む
食べ物の中には、活性酸素の働きを抑える「抗酸化成分」を含むものがあります。
このような抗酸化成分を持つ食べ物を習慣的に食べましょう。
ポリフェノール
- アントシアニン(赤ワイン、ぶどう、ブルーベリーやいちごなどのベリー類、黒ごま)
- イソフラボン(大豆、納豆、豆腐、豆乳、きな粉)
- ケルセチン(玉ねぎ)
- カテキン(緑茶、りんご、ぶどう、大豆)
- テアフラビン(紅茶)
- セサミン、セサミノール(ごま)
- クルクミン(ウコン)
- クロロゲン酸(コーヒー)
- フェルラ酸(米ぬか)
硫黄化合物
- システインスルホキシド類のアリシン(にんにく)
- イソアリシン(ネギ類)
カロテノイド
- α-カロテン(人参の葉、黄ピーマン)
- β-カロテン(人参、ほうれん草、小松菜)
- β-クリプトキサンチン(温州みかん、パプリカ、柿)
- リコピン(トマト、すいか)
- アスタキサンチン(サケ、イクラ、エビ、カニ、真鯛)
- ルテイン(アボカド、ほうれん草、小松菜、モロヘイヤ、ケール)
ビタミンB群
ビタミンBにはたくさんの種類がありますが、中でもビタミンB6が特に抗酸化作用があると言われています。
ただし、ビタミンB6単体で摂取してもからだは上手に活用することができません。
ビタミンB群と呼ばれる「ビタミンB1、B2、ナイアシン、パテント酸、B6、B12、葉酸、ビオチン」を複合的に摂取する必要があります。
(サプリもビタミンB群という形で売られていますね)
ビタミンB群は肉や魚に多く含まれており、特に豚レバーや牛レバー、鶏レバーなどに豊富に含まれています。
ビタミンC
美肌に良いと言われている、ビタミンC(アスコルビン酸)も抗酸化作用のある栄養素です。
レモン等の柑橘類やブロッコリーに豊富に含まれています。
熱に弱く、水によく溶ける性質があるため、なるべく生で食べることで、効率よく栄養を摂取することができます。
食品例:柿、キウイ、赤ピーマン、いちご、オレンジ、ブロッコリー、カリフラワー、レモン、さつま芋など
ビタミンE
ビタミンEにも活性酸素を抑える働きがあり、血管を酸化から守る効果があります。
アーモンドなどのナッツ類のほか、うなぎにも豊富に含まれています。
食品例:アーモンド、ニジマス、ヘーゼルナッツ、うなぎ、かぼちゃ、落花生、モロヘイヤなど
コエンザイムQ
ビタミンの働きを助ける成分です。強い抗酸化力があり、アンチエイジングに役立つと言われています。
食品例:いわし、サバ、牛肉、豚肉など
ミネラル
- 亜鉛(牡蠣、牛肉、豚肉、うなぎ、ラム肉、いわしの丸干し)
- 銅(牛レバー、ホタルイカ、イイダコ、干しエビ、ココア、牡蠣、カシューナッツ)
- セレン(マグロの刺身、ワカサギ、長ネギ、ホタテ貝、しらす干し、いわしの丸干し)
- マンガン(栗、ヘーゼルナッツ、玄米ご飯、そば、松の実、アーモンド、干し柿、生姜)
ここで挙げた成分は、無制限に取り込むほど良い、というものではありません。
過剰に摂取することで、逆にからだに悪影響を与える場合もあります。
また、活性酸素にはいくつかの種類があり、その種類によって、効果のある抗酸化成分は異なります。
そのため、特定の成分を摂取するのではなく、バランス良く食生活に取り入れることをおすすめします。
ここでは、抗酸化成分を含む食べ物を網羅的に紹介しました。
「食べ物が多すぎて、結局どれを食べたらいいの?」と迷った方は、筆者のおすすめ食材を以下にまとめているので、良かったらご覧ください。
生活習慣を変える
タバコを控える
タバコは有害物質を吸い込むことになります。
そのため、吸い込んだ有害物質を攻撃する活性酸素を、大量に発生させることになってしまいます。
また同時に、抗酸化成分であるビタミンCを壊すようです。
アルコールをとり過ぎない
肝臓がアルコールを分解するときに活性酸素が発生します。
お酒が好きな人、アルコールに弱い人は、特に注意が必要です。
軽い運動をする
ウォーキングや水中歩行程度の軽めの運動は、抗酸化機能の働きを高め、からだの酸化を抑えます。
最近話題の「HIIT」はどうなんでしょうか?追って、別記事にまとめたいと思います。
紫外線を避ける
紫外線に当たると、皮膚細胞で活性酸素が生成され、シミやシワの原因になります。
- 外出時は帽子をかぶる
- 日傘を使う
- こまめに日焼け止めを塗る
- 日光に長時間当たらない
などの紫外線対策が有効です。
汚い空気を避ける
結局、からだに悪いものが体内に入ると活性酸素が増える、という構造です。
そのため、汚染された空気を避け、なるべくきれいな環境に身を置いた方が良い、ということになります。
さいごに
今回まとめてみて思ったのは、「意外と、対策は良く耳にすることだな」でしたが、みなさまはいかがでしょうか?
すぐに出来そうなことから、徐々に取り入れていくことをおすすめします。
今回の記事がみなさまの参考になれば嬉しく思います。それではまた!
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